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躁うつ病

躁うつ病は気分障害です。躁うつ病を発症すると、躁状態とうつ状態を繰り返します。両極端の感情の間を激しく揺れ動くので、最近は「双極性障害」とも呼ばれています。遺伝や環境、ストレスなどが原因となり、脳内の神経伝達の異常によって引き起こされると言われています。

躁 うつ病は「気分(感情)障害 」として障害年金を請求することができます。障害等級の目安としては、「高度の気分、意欲、行動の障害および高度の思考障害の病巣期があり、かつ、これが 持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため常時の援助が必要なもの」が1級、障害のため日常生活が著しい制限を受ける者が2級、労働に制限を受ける場合 は3級と定められています。


調子のいいときと悪い時を繰り返す病気のため、現症のみによって認定するのではなく、「症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を考慮する」とされています。

(1)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである


障害の程度
障害の状態
1級1 統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの

(2) 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害の認定に 当たっては、次の点を考慮のうえ慎重に行う。

ア  統合失調症は、予後不良の場合もあり、国年令別表・厚年令別表第1に定める障害の状態に該当すると認められるものが多い。しかし、罹病後数年ないし十数 年の経過中に症状の好転を見ることもあり、また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。したがって、統合失調症として認定を行うものに対 しては、発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮する。

イ 気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返 すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する。また、統合失調 症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(3) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事してい る者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労 状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

(4)人格障害は、原則として認定の対象とならない。

(5) 神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病 態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分の どの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。

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